今回発表されたハーバード大学の研究では、食事の際、動物由来の飽和脂肪酸を、魚や植物由来の不飽和脂肪酸に置き換えた場合、生活習慣病による死亡リスクがどう変化するかを観察しています。その結果、血管系や呼吸器、神経系などの疾患について、(種類にかかわらず)不飽和脂肪酸の摂取がリスク軽減につながっていることがわかりました。
たとえ発病や死亡に至らなくても、血管や呼吸器、神経系に異常が出ることは、ビジネスパーソンが効率よく仕事をしていくことの妨げになりかねません。これらのオイルが大いに助けになってくれそうです。
他方、スタンフォード大学の研究(タフツ大学と共同研究)は、オメガ3系オイルに特化した研究で、やはり血液系疾患による死亡率が軽減されることがわかったとのこと。世界的にも今後、オメガ3系のオイルや、オリーブオイルなど食物油摂取を推奨する動きが高まっていくと思われます。
昨今「ダイエット食」として和食や地中海食が世界的に注目されていますが、これらはカロリーに関わらず、肉や乳製品が少ない一方、野菜や魚介類を多く使い、さらに調理に食物油が使用される場合が多い料理。疾患リスクという面から見ても、注目に値しますね。
まずは毎日ちょっとずつの「置き換え」で対処
ここまで小難しい脂肪酸のお話が続きましたが、以上に出てきたような疾患リスクを軽減したい方は、肉類や乳製品の摂取を控え、魚料理や植物に含まれているオイルを摂取するように心掛けてみてください。
肉類や乳製品を食べたらいけないというわけではなく、それらの摂取が多いと思う方は、その一部を魚介類や大豆やナッツ、野菜類に置き換えてみましょう。いつもの嗜好を、少しだけ変えればいいのです。
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