アウディ「Q2」はいったい何が魅力なのか 17年に日本導入されるコンパクトSUV

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オプションでアウディバーチャルコクピットが備わり、ナビゲーションの地図を表示できる

足まわりは少しソフトな設定でこれも好ましい。試乗車のマニュアル変速機はギアレバーを小気味よく動かせてなかなか楽しかった。作りにお金がかかっている感じだ。加えて欧州の大衆車は往々にして2速と3速のギア比が離れていて(2速は加速用、3速は巡航用と役目がはっきりしている)日本では扱いにくいことが多い。Q2はそんなことがない。やはり“高級”である。日常の足というより、運転を楽しませることが目的なのだとギアからもわかる。現在準備中のSトロニックはギアが1枚増えるから、力が有効に使えて日本での使い勝手はさらに上がることが期待できる。

荷室容量は405リッター

Q2 1.4TFSIはすべての質感で別物だ。110k(150ps)の最高出力と250Nmの最大トルクを発生する4気筒エンジンには、7段ツインクラッチ変速機と、前輪駆動システムが組み合わされていた。かつ低負荷の走行時には2気筒が休止して燃費をかせぐCOD(シリンダーオンデマンド)装備。日本仕様そのものだった。

トルクの太さともに、エンジンの回転が上がっていくときに感じる気持ちよさがまず印象に残る。回転の上昇とともにパワーが出てくる感じがしっかりある。そしてしっかりした足まわり。やや硬めだけれど動きはよく、重厚とすら表現したくなる乗り心地を持っているのだ。ステアリングホイールは路面からのバイブレーションを伝えず、動かしたときの車体反応のよさなど高級感がしっかりある。いい作りなのだ。

Q2は「若者ターゲットが重要」

加速性もよく、これで1.4リッターとは時代も変わったとつくづく思い知らされた。Q2は「若者ターゲットが重要」とアウディが明言していることからすると、1.0TFSIが基本で、1.4TFSIがさらなる上質感を求めるひと向け。日本に導入予定の2つのモデルには、どちらがいい悪いでなく、異なるキャラクターが設定されているのだ。

日本導入は2017年。価格はベースモデルが300万円前後になりそうという。それもまた大きな魅力である。

(文:小川 フミオ)

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