次に交渉は場数であり、ナメられないマインドセットです。
ナメられないためには人によっていろんな方法がありますが、たとえば英語でケンカ的交渉をしているなかで、日本語で「そんなもん、のめるか!」や「ホントにハーバード出てんのか!」とか混ぜると盛り上がれます。自分なりの強い心をつくりましょう。ネイティブでない言語では「演じること」が重要です。英語と日本語で人格が変わる人はよくいます。TEDなどを見て「アタシって最高!」という著名人の自信に満ちたプレゼンを学びましょう。
金融業界の古典や映画はお勧め
一方で業務や交渉の英語の数倍難しいのはパーティでの英語です。なぜ難しいかというと言語的な問題より、共通の話題となっている小説や映画、テレビのパーソナリティの名前などについていけないからです。これは世代間ギャップにおける、おじさんの「そんなアイドル知らないなぁ」というのとあまり変わりません。
できれば世界的に有名な本の題名や作者、世界史上の事件や人名を英語で言えると便利でかっこいいものです。私はたまたま覚えていたニーチェの『善悪の彼岸』の一節を英語で言ったら驚かれたことがあります。逆にアメリカ人にマンガ「GTO」のセリフを言われてびっくりしたこともありますが。こうしたことは好きならば趣味でやればいいものです。
質問者の方のような金融関係者であれば、業界の古典である『Barbarians at the Gate: The Fall of RJR Nabisco』を読んだり、映画『Wall Street』でGordon Gekkoが「Greed is Good」とスピーチするシーンを見たりしておくといいでしょう。当然のことながら、語学の習得は自分の興味ある分野、仕事にしている分野から入り、映画の登場人物をイメージして、その言語をしゃべっている自分を演じるのが一番だと思います。
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