日本では「サンダース旋風」が絶望的な理由 若者は不満の種に事欠かないはずだが…

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 7月1日、参院選を前に選挙権年齢が引き下げられたにもかかわらず、米大統領選で民主党候補指名獲得を目指したバーニー・サンダース上院議員が巻き起こしたような若者主導のムーブメントが起きるとみる人はほとんどいない。写真は、投票を呼びかける学生団体のメンバー。渋谷で6月撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 1日 ロイター] - 人口減少や大量の定年退職者できしむ社会保障制度から、生まれてからずっと停滞している経済まで、日本の若者は不満の種に事欠かない。

しかし7月10日の参院選を前に選挙権年齢が20歳以上から18歳以上に引き下げられたにもかかわらず、米大統領選で民主党候補指名獲得を目指したバーニー・サンダース上院議員が巻き起こしたような若者主導のムーブメントが起きるとみる人はほとんどいない。

「無力感がすごくある」

「無力感がすごくある」と、若者と政治に新しい出会いを届けるため活動するNPO法人「僕らの一歩が日本を変える」でチーフディレクターを務める大学生、古井康介さん(21)は話す。

「今の政治家は、高齢者に支えられて政治家になった。それこそサンダースさんが出てきたように、若い人を対象にした、別の(タイプの)政治家が生まれて、若い人の支持を受けるのであれば、今まで選挙に行かなかった人が選挙に行くことになるかもしれない」

20─34歳の有権者は、2015年の有権者数全体のわずか19%にとどまり、急速に高齢化が進む日本において少数派であることを反映している。一方、50歳以上の有権者は55%を占めている。

国際的レベルまで選挙権年齢を引き下げたことで、有権者数が約240万人増えることになるが、若者は数だけでなく、投票率でも年長者に遠く及ばない。

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