新メッセアプリ「ヤブル」を知っていますか? 第2のSnapchatとなるか
メディアエージェンシー「ビジウム」のデジタル戦略およびイノベーション担当ディレクター、エイドリアン・リー氏は、「ヤブル」の商品購入リンクに大きな可能性を感じている。「さまざまなプラットフォーム上にあるブランドのアカウントから、ユーザーがそのブランドのeコマースサイトに移動する妨げとなる障壁をとりのぞくために打つ手があるのなら、それが何であれ売上増加につながる」と、同氏は言う。
リー氏にとって、「ヤブル」のアーリーアダプターになることに伴うリスクは取るに足らないものだ。アカウント開設の費用はゼロだし、コンテンツはインスタグラムなどほかのプラットフォームから簡単に転用できるからだ。
「ヤブル」が生き残る可能性
しかし、ユーザーから敬遠されることなく広告主の関心をつなぎ留めておくには、バランスが重要だ。メッセージングアプリはほかのソーシャルメディアプラットフォームよりも親密さが感じられるため、ブランドは慎重に進めなければならない。結局のところ、「ヤブル」の命運を握っているはティーンなのだ。
ティーンのオーディエンスを増やすだけでも難しいが、つなぎ留めるとなればなおさらだ。2011年にスナップチャットがサービスを開始して以来、プラットフォームの爆発的ヒットは生まれていない。「ピーチ」や「ヨー(Yo)」などは、つかの間の輝きを放ったあと消えていった。
「(『ヤブル』の)機能は理にかなっていて、とても前途有望だ。だが、それが成功の指標になるとは限らない」と、米大手広告代理店レオ・バーネットのビジネス戦略担当ディレクター、ロブ・スコットランド氏は言う。競合相手がひしめくメッセージングアプリ分野においては、特に競争は激烈だと、指摘する。
「『ヤブル』の存在すら知らなかった」と、米DIGIDAYに語ったエージェンシーもある。トーキョーというエージェンシーのマネージングディレクターを務めるアーロン・ビンプソン氏は、「正直な話、いままで耳にしたことがない」と述べた。しかし、それはちっとも悪いことではない。
ビンプソン氏は次のように述べている。「選択肢が多いのはいいことだ。こうした新興企業は、うまくするとテクノロジーに革命を起こしてくれるし、最悪の場合でも、巨大企業の慢心を防いでくれる」。
Grace Caffyn(原文 / 訳:ガリレオ)
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