高値メドは1800ドル、世界景気回復なら下落も

13年の金価格はどうなるか

金と人類とのかかわりは6000年以上も前にさかのぼる。以来、今日に至るまで、飽きられることなく人々を魅了し続けられたのはなぜか。それは、適度の稀少性と遍在性、そして両者を背景に確立された二面性によるものであったと考えられる。

「モノ」と「通貨」、2つの顔を持つ金

金が持つ二面性とは、「モノ」としての顔と、「通貨」としての顔である。歴史的には「モノ」としての顔の方が古く、権力と富の象徴として、高貴な人々の武器、装身具、宝飾品などに使われてきたし、金杯等の宗教具にも用いられた。

黄金には独特の輝きがあり、いかなる錬金術を用いても再現することはできなかった。だが、一方で、比較的世界の多くの地域で、それなりの量を採取することができた。そのため、人々は単に金を手に入れることだけを目的とせず、金を使ってモノ(あるいはヒト)を手に入れるようになった。

世界最古の金貨は、リュディア王国(現在のトルコのリュディア地方)で紀元前670年ごろに作られたエレクトロン貨だと言われている。だが、実際には、それより以前に、通貨的に使われるようになっていたはずである。

近代になり、19世紀には英国で金本位制が始まり、1971年のニクソンショックで変動為替相場制に移行するまでの間は、通貨として極めて重要な位置を占めた。その後も有事やインフレに強い商品と言われて相応の地位は維持していたが、東西冷戦の終結により、米ドルが流通する市場が一気に拡大したことで、存在感が薄れることとなった。

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