赤字も穴埋めした「ほくほく線」の"投資手腕" 沿線人口減、内部留保取り崩し…課題も山積

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この時点では非電化単線の計画で、気動車が1~2両編成で走るローカル線になるはずだった。しかし1989年、当時は着工のめどが立っていなかった北陸新幹線の事実上の代替策として、電化・高規格化が決定。新幹線より少し遅い「準高速鉄道」に計画し直された。

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上越新幹線と北陸の主要都市を連絡していた『はくたか』。北陸新幹線の開業に伴い廃止され、北越急行は営業収入の9割近くを失った

こうして1997年3月、ほくほく線が開業。越後湯沢~直江津間を結ぶ快速・普通列車のほか、越後湯沢~金沢間を最高速度160km/h(当初は140km/h)で走る『はくたか』の運転も始まった。

『はくたか』は越後湯沢駅で上越新幹線との連絡を図り、首都圏と北陸を結ぶ幹線鉄道ルートの一翼を担うことに。北越急行も『はくたか』利用者からの運賃・料金収入に支えられる格好で、黒字経営を続けてきた。

しかし、2015年3月に北陸新幹線が開業すると、ほくほく線の営業収入の9割近くを占めていた『はくたか』は、新幹線に列車名を譲る形で廃止。同線は地域輸送に特化した1~2両編成の電車が走るだけのローカル線に変貌した。当然ながら利用者や収入も大幅に減少している。

特急廃止でも「攻め」の姿勢

『はくたか』廃止から1年が経過し、ほくほく線の利用状況はどう変わったのか――。北越急行の大谷一人営業企画部長によると、利用者数は2014年度の特急列車280万人と快速・普通列車105万人に対し、2015年度は快速・普通列車だけで128万人。全体では7割近く減少したが、快速・普通列車に限れば2割程度の増加だ。

これは沿線でのイベント開催効果もさることながら、北越急行が「攻め」の経営に転じたことも大きい。2015年8月1日の東洋経済オンライン記事でも取り上げている通り、北越急行は『はくたか』廃止のダイヤ改正で、途中停車駅を十日町駅だけに絞った超快速『スノーラビット』を新設。それ以外の快速・普通列車も六日町~犀潟間の平均所要時間を8分短縮し、地域輸送の高速化を図った。また、一部の列車は他社線への直通を拡大し、えちごトキめき鉄道にも乗り入れるようになった。

この結果、東京~直江津間は上越新幹線・ほくほく線ルート(越後湯沢乗り換え)と北陸新幹線・えちごトキめき鉄道(上越妙高乗り換え)ルートの所要時間に、大きな差が生じなかった。そのため、従来は上越新幹線と『はくたか』を乗り継いでいた東京~直江津間の利用者の一部が、北陸新幹線ではなく、ほくほく線の超快速・快速・普通列車に移行したとみられ、これが利用者の増加につながったようだ。

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