羽田アクセスで国が本当に作りたい路線は?

お役所的な「特有の表現」で優先順位がわかる

東京圏の鉄道整備の指針となる「東京圏における今後の都市鉄道のあり方について」の新答申は、遅延対策の強化にも重点を置いている(写真: ひでと / PIXTA)

国土交通大臣の諮問機関・交通政策審議会(交政審)の「東京圏における今後の都市鉄道のあり方に関する小委員会」(委員長・家田仁政策研究大学院大学教授)は4月20日、今後の鉄道整備の指針となる「東京圏における今後の都市鉄道のあり方について」(新答申)を取りまとめ、国交相に答申した。

東京圏の鉄道整備は2000年1月、交政審の前身である運輸政策審議会(運政審)が答申した基本計画(運政審18号答申)に基づき進められてきた。2010年7月に開業した成田スカイアクセスや、2015年3月から運転を開始した東北縦貫線(上野東京ライン)なども、運政審18号答申で整備が位置付けられた路線だ。

この答申の目標年次が2015年だったことから、新答申はこれに代わるものとして策定。おおむね15年後の2030年頃を念頭に置き、交政審としての考えがまとめられている。

大プロジェクトに注目集まるが…

国交相への答申に先立つ4月7日には、国土交通省で開かれた小委員会の場で新答申案が公表され、多くのメディアがその中身を報じた。都心直結線(押上〜新東京〜泉岳寺)や羽田空港アクセス線(田町駅付近・大井町駅付近・東京テレポート〜東京貨物ターミナル付近〜羽田空港)など、東京オリンピックの開催決定を機に注目されるようになった大規模プロジェクト構想が、新答申ではどのように位置付けられたか……それが報道内容の多くを占めていた。

しかし、今回の新答申を大規模プロジェクトの取り扱いや位置付けだけで考えるのは、その本質を見誤るのではないかと思う。過去の答申の内容を追っていくと、そのことがはっきりと見えてくる。

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