JR東日本「伊豆クレイル」が持つ4つの潜在力

首都圏に近い新たな観光列車はアイデア満載

4月20日に公開された「伊豆クレイル」の車両

移動手段ではなく「乗る」こと自体が目的となる「のってたのしい列車」――。こんなコンセプトの観光列車をJR東日本は近年相次いで投入している。東北地方では「東北エモーション」「SL銀河」など、上信越地方では「越乃Shu*Kura」「おいこっと」などの観光列車が各地を走り回る。4月29日には上越新幹線に“走る美術館”こと「現美新幹線」が越後湯沢―新潟間で運行開始した。

ただ、首都圏に住む人がこうした観光列車に乗る場合、東北・上信越といったエリアは首都圏から遠いこともあり、まず新幹線で現地に向かい、お目当ての観光列車に乗り継ぐという形をとる。

一方、伊豆半島は首都圏から距離的に近い観光地の一つだ。東京から伊東まで120キロメートル程度。所要時間は在来線特急でも2時間かからない。首都圏と伊豆半島を結ぶ「スーパービュー踊り子」号は、JR東日本の「のってたのしい列車」の範疇からは外れるが、窓が大きく、展望席もあり、観光列車のような楽しさにあふれている。

デザインは女性らしさを意識

そんな伊豆エリアを走る新たな観光列車として、JR東日本は、7月16日から「IZU CRAILE(伊豆クレイル)」を投入する。土曜日・休日を中心に小田原―伊豆急下田間を運転する。

クレイル(craile)とは、cresciuto(イタリア語で大人を意味するクレッシュート)、train、に接尾辞のileを加えた造語。「クールのC、レール(RAIL)、エレガントのE。つまりクールでエレガントな大人のリゾート列車というメッセージを込めました」とJR東日本の担当者は説明する。

4月20日に4両編成の列車が報道公開された。ゼロから車両を造ったのではなく、1990年に製造され常磐線の特急「スーパーひたち」として活躍していた651系を改造した。2015年11月から今年4月にかけて大宮総合車両センターで改造が行われた。

「651系は男らしい、力強いイメージがありますが、女性らしさや柔らかさを取り入れたデザインにしました」とJR東日本の担当者は言う。外観のデザインは伊豆ゆかりの「桜」「海風」「さざなみ」をイメージしているそうだ。

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