さあ、会社と役員を巻き込もう!

まさかの人員削減で、万事休す?

彼女はYahoo!ショッピングの出店者向けのセミナー講師として活躍していた。東北の人たちにITを指導する人材としては、彼女が最適だった。しかも、もともとヤフーに入った理由は、「インターネットで地元高知や地方を元気にしたい」という思いがあったからとのこと。

本人の意思も確認した後、本業に支障を来たさない範囲で、という条件で彼女の上長からもOKをもらい、年明けから少しずつ手伝ってもらうことになった。

こうした僕らの動きを察してか、引き続きこっそり手伝ってくれる人も何人かいた(もちろん業務に支障が出ない範囲で!)。みな本業で忙しいのにと思うと、本当にありがたかった。

そんなこんなで、人手が減った組織変更後も、あらゆる人にフォローをしてもらって、何とか1、2月を乗り切ることができた。

そして3月……まさかの“さらなる組織変更”があったのだ。 

”ゲリラ”スカウトの次なるターゲットは…

連載第1回で書いたとおり、宮坂ら経営陣の決断により、4月から“東北の復興支援だけ”をやる新しい部署「復興支援室」が新設され、須永と僕はたった2人ぼっちの専属メンバーとして異動することになった。

人手が削られ、復興支援が続けられるかどうかの瀬戸際と感じていた数カ月。それがまさか、復興支援専門の部署が作られることになるとは、ものすごい「!」(びっくり)だった。

後から聞いたのだが、当時、統括本部長だった現社長・宮坂学は、「ずっと復興に携わっていたはせたくに、その辺りは選ばせてやって」と便宜を図るよう助言してくれていたという。現副社長・川邊健太郎も「彼らは、復興に集中させてあげたほうがいいかもね」と、「復興支援室」設置時、言ってくれていたそうだ。僕らの活動は、そうやって見守られてきていたみたいだ。

復興支援室が立ち上がり、連載第1回で書いたようにミッションを絞り込み、活動を開始するに当たり、須永と僕の2人だけではさすがに人手不足だったので、「つんつん方式」でゲリラ的に人材をスカウトした。

”ゲリラ”スカウト、2人目は佐藤真司さん(写真後方中央)。3人目が石森洋史さん(同前方右)だった

まずは僕ら同様の「復興バカ」。個人ボランティアで泥かきをし、東北にかかわりたいがために11年10月から志願して仙台支社の責任者になった佐藤真司さん(さとしんさん)。

「自分が儲かるとかそういう話より、他の人のためになることをやっていきたい」と熱く語り、お酒が大好きで宴会芸も豊富。仙台支社を畳んで、復興支援室に来てくれた。

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