「復活祭」の真実をどれだけ知っていますか 思わず人に話したくなる薀蓄100章

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21. 40日間の理由は「40」という数字が旧約聖書時代に特別な準備期間を示すものだったからともいわれる

22. たとえば、古代の預言者モーセはヘブライ人を率いて「40年間」荒野を彷徨ったとされる

23. また預言者ヨナはニネヴェの人々に向かい「40日以内に改心しなければ街が滅びる」と預言した

24. イエスは公生活に入る前に「40日間」を荒野で過ごし、断食したとも伝えられている

25. キリスト教徒にとって大斎(四旬節)は復活祭前にイエスに倣う意義のある準備期間だが教会・教派で異なる

26. 正教会では「大斎」と呼ばれ、復活祭7週間前の日曜日である「断酩の主日」の日没からスタートする

27. 節制の6週間を過ごし、イエスのエルサレム入城を記念する正教会の祭日「聖枝祭」を経て受難週を迎える

28. 「受難週」とは復活祭前日までの1週間のことで〈聖大月曜日〉のように曜日の前に「聖大」をつけて呼ぶ

29. 受難週はイエスのエルサレム入城から、受難を経て、復活するまでのそれぞれの日を象り、記憶するのである

30. そして復活祭当日の「奉神礼」を迎えるが、正教会では前夜の「夜半課」と呼ばれる礼拝からスタートする

奉神礼の際、繰り返し交わされる挨拶

31. その後、早課、一時課、聖体礼拝と続けて行われ、夜半課と早課の間には「十字行」が行われる

32. 十字行とは聖堂の外に出て行われる行進で、神の民の集である教会が天国に向かって進んでいることを示す

33. 蝋燭や十字架などを先導に詠隊をはじめとする教徒、その後に信徒たちが続き、聖歌を歌いながら街を進む

34. 正教会ではこれらの奉神礼の間、「ハリストス復活!」「実に復活!」という挨拶が繰り返し交わされる

35. ハリストスとは「イイスス・ハリストス」のことで、これはイエス・キリストのギリシャ語等における発音

36. イエスの復活を信徒同士で共に記憶するための挨拶で、加えて『パスハの讃詞』も繰り返し歌われる

37. また奉神礼の祈祷中には、〈復活〉を象徴する「赤く塗られたゆで卵」が成聖され、参祷者たちに配られる

38. 一方、カトリック教会、聖公会、ルーテル教会などの西方教会では、節制の期間は「四旬節」と呼ばれる

39. 四旬節は、復活祭40日前(日曜日を含むと46日前)の水曜日である「灰の水曜日」に始まる

40. カトリック教会ではイエスが使徒と最後の晩餐を供にした「聖木曜日」の夕べのミサまでを四旬節とする

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