トヨタ「ランクル」が没個性車にならない理由 武骨ながら絶大な信頼と安心が孤高をつくる
その効果は着実に現れている。日本自動車販売協会連合会(自販連)が発表している月別の新車乗用車販売台数ベスト30ランキングで、それまでは圏外だったランクルの名前が、昨年秋以降コンスタントに食い込むようになった。
ベストセラーを争うような上位ではないが、スバル「レヴォーグ」やマツダ「CX-5」などと順位を争っていると書けば、相応の台数は稼いでいると認識してもらえるだろう。
しかも車両本体価格はプラドでも最安350万円台、200なら同472万円台と高価格帯に位置するモデルにもかかわらずだ。
ディーゼルの復活が人気を押し上げている
次に登録台数ベースで車種ごとの比率を見てみよう。たとえば今年1月は約5分の3がプラドのディーゼルで、残りをプラドのガソリンと200(ガソリンのみ)で分け合っている。ディーゼルの復活が人気を押し上げているようだ。
ランドクルーザーは200・プラドとも、トヨタ店(大阪地区は大阪トヨペット)が販売を担当している。そこで国内販売事業本部トヨタ店営業部の担当者に聞くと、やはりディーゼルの復活を待ち望んでいたユーザーはとても多かったそうで、現在のディーゼル比率は約50%だが、投入当初は80%を超えたこともあるという。
しかしディーゼルエンジンを積んだSUVは、他にも数車種存在する。その中からランクルを選んだ理由は、どんな悪路も走破し、目的地まで人を運んでくれるという、本格SUVならの設計思想を裏付けるものだった。
「他のSUV以上に、オーナーとしてのこだわりや家族の安全を重視されるお客様が多いですし、長年ランドクルーザーを乗り続けているコアなファンが多い車種です。どんな場所も乗り越えていける、何があっても大丈夫、家族を守ってくれる、乗っているだけでワクワクするという理由でご購入いただくことが多くなっています」
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