維新・馬場伸幸氏「自民と連立?に答えます」 橋下徹・元大阪市長との関係は「天命」

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有馬:なるほど。「維新が他の政党とどう違うのか」はわかりましたが、選挙後はどう行動するのでしょうか。自民・公明両党と連立を組んだほうがより密接な形で政策が実行できますよね?もし連立を組まないまでも、閣外協力をするとか「なんらかの協力以上」に発展する可能性はないのでしょうか?先を読む人は、「最終的には、維新は自民に合流する」という人までいます。

無理に連立を組まなくても、憲法は改正できる

選挙区がある堺は、かつての「種子島」の製造基地。
鉄砲はここから全国に広まり戦国時代の戦のやり方を変えた。維新が再び堺から日本の政治を変える

馬場:連立するとか、いわゆる部分的に組む「パーシャル連合」のような発想は、維新にはありません。「安易に与党にならず、単に反対するだけの野党にもならない」という、永田町の常識ではおよそ考えられない「結党以来の考え方」は変わっていません。

われわれは、さきほど述べた公約を、実現するためにどうすればいいのかというところから考えて、行動します。実際、自民党や公明党などは「憲法を改正する」と言っているわけですから、こうした政党と連携を進めること自体は自然な流れだと思っています。

ただし仮に与党入りすると、ある意味で「清濁併せのむ」必要が出てくることになりかねません。それでは「維新スピリッツ」が薄まってしまいます。「やせ我慢」といわれても、与党入りはしないつもりです。

憲法改正については、ご存知の通り、全文を一気に改正できるというわけではありません。できるだけ早く衆参両院の憲法審査会を開いて、各党が改正案を出し、その中で議論して、どの項目が改憲の優先順位が高いのかを決めていく。そして、「衆参の議員の3分の2以上」で改憲の発議をして、国民投票をお願いするという手続きを踏むということになります。その意味でも、無理に連立を組まなくても憲法改正に歩みだせる道のりが用意されている、と考えています。

現段階では、「維新が大阪で人気あるんは、大阪だからやろ」と思われています。しかし、そうではありません。維新は大阪で約束したことを着実に実行してきました。だから、大阪で支持を得ています。大阪で実行できたことを、ぜひ日本全国で実現していきたいと思っています。

【有馬の目】橋下徹氏が政界撤退で失速と思われた「維新」で、馬場氏の存在が大きい。若い政党にあって、政治歴は抜群。「おおさか」を名乗りながら、参院選では東京などでも候補者を立てる。自民党に合流かと見る向きもあるが、むしろ別動が都合がいいのだろう。憲法改正時の動きに注目したい。

(写真:風間仁一郎 構成:福井純)

有馬 晴海 政治評論家

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ありま はるみ

1958年 長崎県佐世保市生まれ。立教大学経済学部卒業。リクルート社勤務などを経て、国会議員秘書となる。1996年より評論家として独立し、テレビ、新聞、雑誌等での政治評論を中心に講演活動を行う。政界に豊富な人脈を持ち、長年にわたる永田町取材の経験に基づく、優れた分析力と歯切れのよさには定評がある。ポスト小泉レースで用いられた造語「麻垣康三」の発案者。政策立案能力のある国会議員と意見交換しながら政治問題に取り組む一方で、政治の勉強会「隗始(かいし)塾」を主宰し、国民にわかりやすい政治を実践している。主な著書に「有馬理論」(双葉社)、「日本一早い平成史(1989~2009)」(共著・ゴマブックス)「永田町のNewパワーランキング100」(薫風社)、「政治家の禊(みそぎ)」(近代文芸社)など。

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