過去最多1504人競う「ドタバタ選挙」の舞台裏 党首演説からは見えない候補者の等身大の姿

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そのうえで「東京1区は自民と民主の地盤。(当選は)あまりにも遠すぎるが、ゼロからの票なので何をやってもプラスになる。あくまでもチャレンジャー」と謙遜する。だが、事務所に選んだのは、自民への復党を認められず引退した与謝野氏が使っていた場所。与謝野氏の後援会が支援に回る可能性もある。

日銀時代は異端児だった加藤氏。「金融緩和の余地はありデフレ脱却は可能だ。そこは日銀のロジックとは違う」と言い切る。民自公が合意した消費増税については反対だ。「エコノミストの立場でいえばむしろ減税すべきだ。増税で財政再建を果たした国はない」と断言する。維新ブレーンであり自民の小泉内閣で要職を務めた竹中平蔵慶応義塾大学教授からの信頼が厚く、成長を重視した経済政策を訴えていく構えだ。

対する民主の海江田氏。菅政権で経産相を務めるなど知名度は抜群だ。ただ今回の選挙は「厳しい選挙であることは間違いない」と逆風を肌で感じている。「緒に就いた改革を推し進めさせてほしい。少なくとも2期8年ぐらいは政権を続けさせてほしい。3年余りでは短い。そのうち1年以上は東日本大震災、原発問題に追われていた。そういう時間軸で考えてほしい」と訴える。

前回の選挙は都内25選挙区のうち、民主は東京17区以外のすべてで勝利するなど強烈な追い風が吹いた。一方で都心は選挙のたびに住民の2割以上が入れ替わり、しかも移り気な無党派層が中心。海江田氏は「前々回は郵政、前回はマニフェスト、今回は第三極が台風の目。有権者がどう評価するかだ」と話す。

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