月販600台でも国内生産、日産の意地

新型セダン「シルフィ」を投入

「カローラ」「コロナ」「サニー」「ブルーバード」――。ボンネットとトランクを持つ5人乗りのクルマ。昭和の時代までは、乗用車といえばどれもこれもセダンだった。消費者は排気量と価格に応じて、自分に見合う車種を選んでいたものだ。ところが、平成に入ると時代は一変。ミニバンやコンパクトカー、SUV(スポーツ多目的車)、ハイブリッド車(HV)など車種の選択肢が広がり、今や日本のセダンは国内市場で風前の灯火だ。

日産自動車は12月5日、中型セダンの新型車「シルフィ」を発表した。日産の往年の主力セダン「ブルーバード」の名を冠した「ブルーバードシルフィ」として2000年に登場したモデルから数えて3代目。セカンドネームの「シルフィ」が定着してきたことから、今回、ブルーバードの名前をあえて外した。

60歳以上の男性がターゲット

新型シルフィは落ち着いたデザインの正統派セダンで、大型セダン並みの車内空間が特徴。60歳以上の男性をターゲットにする。排気量1.8リットルのガソリンエンジンを搭載し、価格は最量販グレードで約210万円だ。

志賀俊之COO自らがプレゼンテーションした新型シルフィだが、目標販売台数は月間わずか600台とおとなしい。かつては「コロナ」「シビック」など、日系自動車メーカーを象徴してきたセダン市場だが、おひざ元の日本ではすっかり縮小してしまった。

シルフィが主戦場と見据えるのはむしろ海外で、すでに市場投入されている中国やタイ、北米(現地名セントラ)を中心にグローバル120カ国に展開、年間50万台の販売を計画している。今年相次いで投入した、コンパクトカーの「ノート」(日本発売12年9月)、小型セダンの「ラティオ」(同12年10月)と並ぶ、日産のグローバル戦略車との位置づけだ。

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