特許切れでも揺るがないトヨタのHV独走態勢 2013年に特許切れを迎えるが・・・
「トヨタのハイブリッド車(HV)技術に関して多数ある特許のうち、もっとも大きい技術の特許が2013年に切れる」--。
このような懸念が一部で報じられているが、9月24日に開催されたトヨタ自動車の環境技術説明会で、壇上に立った内山田竹志副会長は、「HV技術の特許切れは2013年ではない」と明確に否定した。一方、内山田副会長によれば「2016年を皮切りに(HV関連の特許は)順次切れていく」という。
それでもトヨタのリードは大きい。トヨタのHV世界販売台数は12年に100万台を超える見込み。13年以降も毎年100万台以上の生産・販売を見込み、15年までに21車種のHVを投入する計画もある。
すでに「プリウス」「アクア」はヒットを飛ばし、高級車「レクサス」シリーズにもハイブリッド仕様を設定。「ハイブリッドに強いトヨタ」のブランドを確立するとともに、技術の蓄積も進んでいる。
16年以降の特許切れによって、他社がトヨタのHV技術を使ってHV車を開発するとしても、新車開発にはそもそも数年の期間を要するうえ、関連の各種技術を熟成していくには相当な時間がかかる。当面はトヨタのHV独走体制は揺るがないだろう。
(大坂 直樹、撮影:今井 康一 =東洋経済オンライン)
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