膨大すぎるママ友LINE合戦を「抜ける」方法 天気や夕飯の話が延々届く…

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確かに行けなかったのは私の不手際だけれど、あなたに子育て指南されたくないわ! と返信したくなりました。でも、勢いで返信するとロクなことにならない。2時間くらい時間をおいて、息を整えてから、「心配してくれてありがとう。よく考えます」とだけ返信しました。それからも普通にやり取りしているのですが、今でもどこかで「私の価値観を否定した人」と思ってしまっている私がいるのも確かです。「大きなお世話」は、ママ友との関係を悪化させることもあるんだと学びました。

「違ってるなー」でいい

あなたのご相談文を読んでいると、「同じワーキングマザーって言うけど、あんなにLINEやるほど暇じゃないわ」という批判めいた感情を感じてしまいました。そんなことをうっかりどこかで発言したら、必ず、彼女たちの耳に入ると思った方がいい。耳に入ったら困ることは言っちゃいけない。直接でも間接でも。彼女たちにはそれぞれの「働く」形や理由があるのだから、あなたの価値観を押し付けるようなこともしてはいけません。「違ってるなー」でいいのです。

これまでよりずっと価値観の違う人たちと人間関係を作る、幅が広がる機会だととらえれば、もしかするとママ友から一生の友人になる人と出会えるかもしれません。目安は、子ども同士がどんな関係になっても、「子どもは子ども。彼女は彼女。彼女が好き!」と思えるかどうか、だと私は思います。その前提で、もちろん、そういった人間関係とは関わらずにやっていくこともできます。でも関わりを持ちたいなら、自分なりにルールを作って、なるだけ他意なく傷つけあうことのないようなコミュニケーションを心掛けるべきでしょう。

男性たちはこうした話について「くだらない」「暇だからできる」とかすぐ言うけれど、こういったことも地域で生活していくための「人間修業」のひとつ。失敗したら反省して謝って、次から気を付けていくだけです。これまでの自分の言動を振り返って、コミュニケーションのマイルールづくりをしたら、トライ&エラーも覚悟して、明るく果敢にママ友と付き合っていきましょう。

堂薗 稚子 ACT3代表取締役

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どうぞの わかこ / Wakako Dozono

1969年生まれ。1992年上智大学文学部卒業後、リクルート入社。営業として多くの企業を担当し、数々の営業表彰を受ける。管理職として、多様な雇用形態の組織の立ち上げやマネジメント、『リクルートブック』『就職ジャーナル』副編集長などを経験。2004年第1子出産。2007年当時組織で最年少、女性唯一のカンパニーオフィサーに任用され、事業責任者、「リクナビ派遣」編集長を務める。2010年に第2子出産後はダイバーシティ推進マネジャーとして、社内外女性のメンターを務めつつ、ワーキングマザーで構成された営業組織の立ち上げ、マネジメントを担当し、彼女たちの活躍を現場で強く推進した。経営とともに真の女性活躍を推進したいという思いを強くし、2013年退職。株式会社ACT3設立、代表取締役。女性活躍をテーマに、講演や執筆、企業向けにコンサルティングなどを行っている。2013年2月、リクルート在籍時に東洋経済オンライン「ワーキングマザーサバイバル」連載に登場。FBのいいね!数が6000を超えるなど、話題となった。

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