まず男性が3人以上入社した会社を対象にした定着率をご紹介する。トップは3年間誰も辞めていない定着率100%の会社で163社あった。女性の状況とあわせて2012年4月の入社者が多い順に表示した。
中国電力は187人中離職者ゼロ
定着率100%で入社者がもっとも多かったのは中国電力の187人。『CSR企業総覧』2013年版によると2012年入社は大卒男性が76人。他は高専や高校卒業生などと考えられ、全員3年後も在籍している。ちなみに女性は37人中36人が在籍。わずか1人の離職で全体での100%はならなかった。
続いて田辺三菱製薬の71人、東芝テック53人、ミライト・ホールディングス52人などが多い。49人の住友金属鉱山、48人のブラザー工業は女性も全員定着し全体でも100%となっている。
離職者が多いと言われる銀行では30人が全員在籍している百五銀行、23人在籍の秋田銀行、16人在籍の高知銀行の3行が100%を達成。高い定着率を誇っている。
1人退職したために100%にならなかったのが99.2%で164位の三菱商事(133人→132人)とニコン(118人→117人)。採用人数が多ければ3年以内に方向転換などで数人程度が辞めることは珍しくない。100%の会社だけでなく90%台後半に優良企業が固まっているので注目してほしい。
たとえば、193位のサンデンホールディングス(97.8%)は46人中45人が在籍している。同社はカーエアコンのコンプレッサー世界2位でもう1つの主力商品の自動販売機は街中でよく見かけるのだが、一般には馴染みが薄い会社だ。
しかし、同社の業績は安定しており、フレックスタイムといった働きやすい制度も充実するなど若手も働きやすい環境が整備されている。こうした優良企業がランキング上位には多くある。
このサンデンホールディングスを含む95%以上は全部で297社、90%以上は476社ある。今回のランキングでは最下位でも88.9%と定着率の高い会社がズラリと並ぶ。
対象社数が10社以上の業種で平均定着率がもっとも高かったのは電気・ガス業の97.2%(10社)。ガラス・土石製品94.7%(12社)、ゴム製品93.2%(11社)、非鉄金属92.7%(12社)、食料品92.3%(50社)も高かった。
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