潜水艦受注失敗から学ぶ新幹線輸出への教訓 日本は技術力ではなく情報戦で負けていた!
オーストラリアの次期潜水艦導入計画については、日本の川崎重工と三菱重工が手掛ける「そうりゅう型」が圧倒的に有利と言われていた。当初は、ほぼライバルはない状態だったのが、途中からドイツ、フランス陣営が加わっての入札となり、この4月26日にフタを開けてみたらフランスの造船大手DCNSが推す「バラクーダ」型を共同開発するという決定となっていた。
一時は有利と伝えられていた日本が失札、しかも「そうりゅう型」はすでに7隻が落成・稼働しており十分な実績がある艦である一方で、落札したフランスの艦は、まだ1隻も完成していない、つまり実績ゼロの計画段階のモデルだった。
防衛業界に走ったショック
防衛装備関連の業界や政界には静かなショックが走ることとなった。原因としては、様々な指摘がある。この間に、親日米のアボット政権から、親中のターンブル政権へと相手が替わったためであるとか、そのターンブル政権に対しては「日本の潜水艦を採用しないよう」中国の意向が来ていたという説もある。
また、日本側としては解禁間もない「武器輸出」に当たることから、日本国内の世論を刺激しないように「民間業者が積極的に売り込みに動けなかった」という事情も囁かれている。その他にも、「反捕鯨」を掲げているターンブル政権を刺激するかのように調査捕鯨をスタートしたのが軽率だったという声もある。
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