韓国の大企業は、なぜ栄枯盛衰が激しいのか

「大規模企業集団」30年の歴史を振り返る

一方で、サムスンの資産規模の70分の1であるカカオが、サムスンのような大規模企業と同じ規制を適用されることは不公平ではないかという問題も指摘されている。

全国経済人連合会(全経連)は、資産基準を現在の5兆ウォンから10兆ウォンに引き上げる必要があると政府に提案している。大企業集団の指定にともなう各種規制が大きな負担となっており、中堅企業の成長意欲を阻害するというのが理由だ。

公正取引委員会も基準引き上げの必要性は認めているが、実際に引き上げるかには慎重な立場を崩さない。同委員会のクアク・セボン競争政策局長は「大企業集団の管理をどう効率化するかという観点からすれば、引き上げる必要はある」と述べるものの、「引き上げを推進するか、するならその方法や内容はどうするかについては、まだ決定したものはない」と言う。

大企業グループでも二極化が顕著に

数多くの大企業が、数多くの危機を乗り越えながら韓国経済を成長させてきたが、大企業と中小企業の二極化が進んでいることは問題だ。

一部の大企業が成長している間に、中小企業は依然として大企業との依存関係から脱却できずにいる。韓国全体の輸出に占める大企業の割合が、2013年の66.8%から2014年66.1%、2015年64.1%と漸減しているが、それでも3分の2が大企業によるものだ。雇用もまた、中小企業が雇用全体の87%を占めるが、賃金は大企業の62%程度にすぎない。

大企業の中でも二極化が深まっている。大企業集団のトップ層の中で、サムスンや現代自動車、SK、LGなど4社の資産総額はこの5年間で27.3%増加したが、下位20社(11〜30位)の資産総額は1.5%増に留まっている。15年の売上高で、上位4社の平均売上高は157兆6000億ウォン(約15兆円)。一方、下位20社のそれは11兆1000億ウォン(1.1兆円)だった。純利益でも上位4社が30社全体の90%を占めている。

(韓国『中央日報エコノミスト』2016年4月18日号)
 

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