新日鉄住金vs.ポスコ  電磁鋼板の製造技術めぐり公判始まる

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新日鉄とポスコとは、00年から提携関係にあり、相互に株式も持ち合う。06年には株式を追加相互取得し、新日鉄がポスコの筆頭格の株主にもなっている。原料権益の共同取得や、半製品などの融通、ベトナムなど海外で合弁を持つなど提携を進化させてきた。

その提携相手を訴えるというだけに、「苦渋の選択」(同社幹部)となった。「証拠が出て何もしなければ、われわれが善管注意義務違反に問われてしまう」との幹部の声もあるが、ポスコ側も争う姿勢をみせているだけに、ある結論が出るまでは裁判が続く見通しだ。

新日鉄とポスコの提携には製品の販売は含まれず、薄板をはじめ、これまでも激しい競争を続けてきた。実際、10年に発売された日産自動車のタイ産「マーチ」は材料の半分以上をポスコ材が占めたとされ、円高ウォン安の中で、ポスコのコスト競争力は増していた。国内の自動車向けでも浸食が目立ち、今回の新日鉄住金誕生の背中を押したとされるのがポスコだった。

10月24日の会見で、新日鉄住金の友野宏社長は「きわめて大事な裁判だと思っている。しっかり取り組んでいきたい」と語り、この裁判の重要性を語る。公判に当たっては、「入念に準備してきた。粛々と進めていく」という。

東京地検での第1回公判は、裁判長が事前に提出された書類に基づき、請求棄却を求めるポスコ側の主張を確認。双方と今後の日程を打ち合わせ、約5分間で終了した。次回弁論は12月に開かれる。

(小河 真与、山内 哲夫 =東洋経済オンライン)

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