日経平均、1万8000円台回復はあるのか 27・28日は日銀会合、追加緩和期待する市場
4月27日から28日に日銀金融政策決定会合(日銀会合)が開催される。市場では今回の日銀会合への関心が非常に高まっており、結果として日経平均株価など日本株を動かす大きな要因となっている。
追加金融緩和期待の根本にあるのは足元の景気低迷だが、もし金融緩和を再び実施すれば、熊本地震からの復興の下支えとなるとの見方も浮上。すでに市場では、21日あたりから不動産株や証券、保険株が動意付いている。いわゆる「日銀ラリー」と称される「イベント・ドリブン型」の売買が活発化し、日経平均、TOPIXの押し上げ要因となっている。22日の日経平均は1万7572円まで上昇した。
週末の22日には、マイナス金利導入で逆風下にあるとされているはずの銀行株が一斉に買われる場面が見られた。どうやら追加の金融緩和実施を相当意識していると言えるが、これだけ日銀会合が開催前から注目されるのは久しぶりのような気がする。今回、市場が関心を高めている要因、そして、市場が期待する追加の金融緩和が何なのかを確認したい。
黒田日銀総裁のコメントが市場心理を刺激
この間、市場関係者が注目してきたのは、日銀の黒田東彦総裁のコメントだ。すでに複数のコメントで、追加の金融緩和を匂わしていると指摘する市場関係者が多い。例えば19日には一部米経済誌とのインタビューで「技術的また理論的には金利は少なくともマイナス0.4%まで引き下げる余地が有る」と述べている。
また、20日の衆院財務金融委員会では、熊本地震の影響について「供給網やマインドへの影響を調査する」と答弁したほか、日銀によるETFの買い入れについては「株式時価総額との関係で日銀のプレゼンスが大き過ぎることはない」との認識を示した。マイナス金利の引き下げ余地や、ETFに関するコメントを見る限りでは、黒田日銀総裁がいつも口にしている内容のように聞こえるが、熊本地震の影響を注視していることが確認されたことで、市場は「日銀が金融政策で復興を下支えするのではないか」との思惑が高まった。
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