中台韓勢に打ち勝つ、マザーマシンの突破口

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「20世紀は大量生産大量消費という構造だった。だが今は、グローバリゼーションを背景とした標準化、共通化の要請がある一方で、個性が求められる時代。そんな相反する二つの概念を両立させるところに価値を生み出すカギがあるのではと考えた」

カギとなるのが医療部品などを自動旋盤で効率よく生産するソフトウエアシステム。コンピューターで一元管理された異なる加工プログラムを次々と機械に配信することで、形状の異なる部品を断続的に生産できるというものだ。

 


新しいソフトウェアシステムの操作画面

 

さらに、違った形の「ソリューション」ビジネスの理想像を描く。その一つが「ブリッジビジネス」とよばれるもの。資本力などの問題で海外に出たくても出られない国内の中小メーカーをサポートする。そのような企業が顧客の9割を占めている。

「具体的にはタイ進出を考える数社の支援で、工場を用意し、会社立ち上げや人材育成、生産のオペレーションをサポートすることを考えている。年内から来年初めにかけて先行例となるケースが出てくるだろう。ただ、どうおカネに変えていくかが課題。一番わかりやすいのはそれらの企業と技術サポート契約を結ぶこと。ある程度まとまれば大きなビジネスになる。だがもっと魅力的な商材があるはずだ」

ソリューションビジネスで安定的に収益を上げられれば、景気減速で機械の販売が鈍っても利益水準を保つことができる。NC装置やロボットを手掛けるファナックが40%という高い利益率を維持できるのも、世界中の顧客との安定したサービス契約があるからこそのことだ。

 

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