山田啓二 全国知事会会長(京都府知事)

わたしの『自民党論』

 

──知事会としては政府に何を働きかけていきますか。

われわれ地方も問われている。多くの地方が道州制を掲げ、一つ間違えると、知事会が分裂するような話ばかりだ。道州制は州都になるような地域が推進している。それに対して、フリンジと呼ばれる道州制に反対の地域との対立が強まっている。過渡期なのだろうが、大切なのは国と地方が協力して、日本全体としてどう発展するかを考えることだ。

公共事業についても、高速道路を整備すると儲かり、地方負担なしで整備できる地域と、過疎化が進み、なけなしの税金を吸い上げられて公共事業をやらなければいけない地域とがある。自民党は国土強靭化法案を打ち出しているが、公共事業をやるなら地域間対立をひっくり返すようなアイデアを出してほしい。

──自民党は、地方公務員の給与削減も主張しています。

これも感情的な問題になっている。国家公務員の給与を削ったから、地方公務員も削るというのは、理屈ではない。地方はこの10年間で約2兆円の公務員給与を削減しており、国家公務員とは状況が違う。

削減した際の影響にも注意が必要だ。国家公務員の人数はそれほど多くないが、地方公務員の数は多い。そのほとんどが、学校の先生と警察官だ。こうした人たちの給与を下げることで、経済的な波及効果がどう出るのか、検証が必要だ。

いずれにせよ大切なのは、感情論ではない。国と地方が話し合い、力を合わせることだ。次の政権にはそうした体制作りを期待したい。

(撮影:梅谷秀司 週刊東洋経済2012年10月20日号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。


やまだ・けいじ
1954年兵庫県生まれ。77年東大法学部卒、自治省(現・総務省)入省。京都府総務部長などを経て、2002年に京都府知事に当選。10年より3期目。

 

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