シャープ「存続」の切り札・“世界の亀山”が危ない

アイパッドの不手際 大きく尾を引く

 

亀山第1は、09年にテレビ用ラインを中国企業に売却後、アップルが1000億円を投じて「5」用の設備を投入し生まれ変わった。

アップルは3社から合わせて月2000万~2500万枚を調達する予定でいる。目下、歩留まりの観点などから、最も多く納入できるとみられるのがJDIで月1000万枚程度。次いでLGが500万~900万枚程度。これに対し、シャープは500万枚程度にとどまるとの見方がある。

亀山第1にとって9月からこの年末にかけては、千載一遇の稼ぎ時のはずである。このまま歩留まりが上がらなければ、下期に向けての新たな業績悪化要因になる。

さらに、この出遅れを速やかに挽回できなかった場合は、「5」の次、すなわち2年後に発売されるだろう「アイフォーン6」用パネルの受注獲得に重大な影響を及ぼしかねない。「6」を取り逃がした場合の、亀山第1およびシャープへの衝撃は計り知れない。

これまで亀山は「アップル依存がリスク」だと指摘され、IGZOの新規顧客開拓の必要性が指摘されてきた。ところが、ここにきて、アップルに依存できなくなるという別のリスクが浮上している。

シャープの業績予想、会社概要はこちら

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(前野裕香、山田雄大 =週刊東洋経済2012年9月15日号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

 

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