【産業天気図・精密機器】デジカメは一眼レフとコンパクトで明暗、事務機器は若干の回復へ

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一方、カメラ機能が進化しているスマホの普及などによって、厳しい状況に置かれているのがコンパクト。競争激化で価格の下落もすすみ、コンパクトの比重が大きい下位メーカーは部門赤字に苦しんでいる。オリンパス、カシオ計算機が相次いで低価格帯モデルを縮小して高価格帯に集約することを発表するなど、構造改革を余儀なくされている状況だ。

デジタルカメラ全体としては、一眼レフ、ミラーレスの市場が拡大し、コンパクトの数量が減少していくという流れがしばらく続きそうだ。

これに対して、複写機、プリンターなど事務機器の市場は震災、タイ洪水からの反動増で、足元では緩やかながら成長している。ただ、先進国のオフィス向け市場は飽和しつつあり、タブレット端末の普及などによるペーパーレスの流れもあわせて、中長期的には成長が鈍化することも予想される。

このため、事務機器メーカーは、機器本体を販売やリースし、利益率の高いインクなど消耗品で儲けるというこれまでのビジネスモデルからの脱却を模索。グローバル企業の拠点全体で複合機やプリンターの印刷環境の運営を受託するMPSや、ITソリューションなど、サービス事業に力を入れている。

伸び悩む機器販売をサービス事業で補完する形で、緩やかに市場が拡大しそうだ。

(島 大輔 =東洋経済オンライン)

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