フジテレビ「15時間生放送」が示す本当の危機

民放は減っていくパイを奪い合うだけなのか

かつては小・中・高校から帰宅した学生が夕方のアニメやバラエティーを見て楽しんでいましたが、現在の学生はスマホに夢中であまりテレビを見ていません。このような視聴習慣のなさは、今後ジワジワとテレビの首を絞めていく気がするのです。

たとえば、テレビ朝日が毎朝4時から『おはよう!時代劇』で過去の作品を再放送しているように、膨大なアーカイブを使って多様化を進めるのもひとつの手。さらに、系列ネット局の人気番組を放送することも可能でしょうし、各局ともにコンテンツは豊富なのにそれを使わず、目先の視聴率にとらわれすぎているのです。

制作技術は決して落ちていない

ネットの発達、ライフスタイルの変化、視聴デバイスの進化などの影響で視聴率が落ちているのは明白。選択肢が増えてテレビに依存する必要のなくなった視聴者は、民放各局が似たような番組で、減った視聴者を奪い合っていることに気づきはじめています。

最後に書いておきたいのは、決して各局の制作技術が落ちているのではなく、問題は視聴率にとらわれた視野の狭い番組編成にあること。制作現場のスタッフは優秀な人が大半であり、さまざまな制約がある中で懸命に番組を作っています。だからこそ、彼らが伸び伸びと力を出し切れる番組編成になっていないことが残念でなりません。

テレビという媒体そのもののピンチにいち早く対処し、本来の多様性を見せるのはどこの局なのでしょうか。難しさは理解しつつも、期待して見守りたいと思っています。

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • 令和の新教養
  • 育休世代 vs.専業主婦前提社会
  • 自衛隊員も学ぶ!メンタルチューニング
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
小野薬品vs.本庶京大教授<br>大型新薬めぐり深まる溝

本庶佑教授と小野薬品工業がタッグを組んで生み出したがん免疫治療薬「オプジーボ」。ところが、本庶氏が特許の正当な対価として150億円の支払いを求め、小野薬品工業を提訴する方針を固めた。両者の関係はなぜこじれてしまったのか。

  • 新刊
  • ランキング