「民進党」は、発足前から難題が山積している 野党結集にも足並みの乱れ

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「執行部の説明によれば、もしロゴマークが他のロゴに似ていれば、ネット社会では一気に『盗作だ』と広まってしまい、新党にとりかえしがつかないダメージを与える。そうならないための確認に、2カ月は必要とのことだ」。

となればロゴマークの発表は5月下旬以降となり、参院選直前ということになってしまう。それで党のイメージを浸透させるのに、間に合うのだろうか。

マニフェストは与党のものを見てから作成

ただし参加者の多くは、「これはある意味でやむをえないこと」と納得したという。問題はマニフェストだ。

「参院選に向けたマニフェストは、新執行部が選任されてから与党が出してくるマニフェストを参考にして作りたいとのことだが、これで選挙を戦う準備ができるのか。そもそも我々には過去に何度もマニフェストを作成したという蓄積があるのに、どうしてそれを活用しないのか。さらに綱領などよりもまず必要なのは、『コンクリートから人へ』などといったキャッチーなフレーズだ。そうした“素材”なくして、どんなビラを作って有権者にアピールしろというのか」

実際に選挙を戦う現場にとって、新党結成は喜びよりもしわ寄せの苦難をもたらすものかもしれない。

候補選定についても、それぞれの思惑が入り乱れる。民主党は3月17日、次期参院選で新潟県選挙区に擁立を検討していた菊田真紀子衆院議員を降ろすことを決定した。これにより、生活の党と山本太郎となかまたち(以下、生活の党)の森裕子元参院議員が野党の統一候補となる可能性が高まった。

北海道5区で野党各党と市民団体が推薦する候補が優勢だった自民党候補を追い上げ、健闘している現在、森氏にすればその流れに是非とも乗りたいと願っているはずだ。だが民主党と生活の党の思惑は同じではない。

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