ディーン・フジオカがブレイクした真の理由

実は女性より「男がホレる男」だった

出演作品の中で見逃せないのは、2012年の映画『I am Ichihashi 〜逮捕されるまで〜』への関わり方。世の中を震撼させた殺人犯・市橋達也を演じることは誰が見てもリスキーですが、ディーンさんは主演に加え、監督、主題歌の全てを引き受けました。つまり、批判を一身に背負う覚悟と責任を持って挑んだのです。

ディーンさんは、2年7カ月に渡って日本全国を逃亡し、唇をはさみで切る自己整形や、人気のない島での自給自足生活を続ける市橋役を熱演。全身から絶望感を醸し出すような演技は、作品に懸ける強い気持ちを感じさせました。

「新しい場所や危険な道への挑戦を楽しむ」勇気、「誰が何と言おうが信じた道を行く」信念は、メディア、スポンサー、ファンの顔色をうかがいがちな芸能界では異例。むしろ、その心構えはビジネスの成功者に近いものがあるような気がするのです。

「細部にこだわる」面倒くさい男

ディーンさんのパーソナリティーをひも解く上で、もう1つ重要なキーワードは“好奇心”。ディーンさんの公式プロフィールを見ると、『Hobbies』の欄に、中国武術、キックボクシング、チェス、写真撮影、瞑想。『Special Skills』の欄に、ギター、ドラム、作曲、作詩、スキー、バスケットボールなどの項目がズラリ。好奇心の強さに驚かされますが、「何でもノーではなく、イエスから入る」「やりはじめたら、とことん追求する」というポジティブな姿勢が、結果的に多才さを生んだのではないでしょうか。

「とことん追求する」という意味で特に面白かったのは、『櫻井有吉のアブナイ夜会』で「美味しいビーフフォーを食べたい」というリクエストを出したとき。スタッフが好みを聞いた上でお店を探したのですが、ディーンさんは、麺のタイプ、もやしやコリアンダーの量、タマネギの薄さなどに一切妥協せず、店主の目前で「これは違う」などのストレートな言葉を発して作り直してもらうなど、現場を凍りつかせていました。

ここまでくると、もはや「こだわりのある男」というより、「面倒くさい男」のレベル。ただ、「単なるわがまま」ではなく、「グルテンアレルギーで小麦粉を使ったものが食べられない。だから食べられるものをとことん楽しみたい」という前向きかつ突き抜けた理由があるため、好感度をキープできるのでしょう。

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