建設機械需要の回復は10年度にズレ込み、建設機械工業会が09年度予測を下方修正

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 今回の下方修正の主因となったのは、北米市場と欧州市場の回復遅れだ。北米については、前回は09年度下期に増加に転じるとした会員企業が13%あったが、今回は3%に減少。欧州についても前回は09年度下期に増加に転じるとする会員企業は7%あったが、今回はゼロとなった。

逆に、アジア市場については本格回復の期待が高まっている。中国は09年上期に増加するとした会員は前回6%だったが、今回は32%と会員の3分の1まで増え、09年度下期以降は5割近い会員企業が増加を見通している。中国を除くアジアについても、09年度上期の増加予測はゼロだった前回に対し、今回は8%に増え、下期も約2割の会員が増加を予測した。ただ、アジアが伸びても、欧米市場の想定を超える減退を補うだけのボリュームが足りない。

07年度に2兆4000億円を超えていた建機出荷金額は、09年度に1兆1000億円台と半分以下に落ち込むことになる。しかし、日本の建機業界は01年度に年間出荷金額は1兆円を割る時代を経験しており、このときにかなりの体質改善が進んだため、主要企業が軒並み赤字に陥るようなことはないと見られている。

工業会の木川理二郎会長(日立建機社長)は「想定を超える変化があったが、厳しい時代は過去に何度もあった。そして(日本の建機は)何度も乗り越えてきた。マーケットの変化を早く感じ取り、速やかに動くことで、世界での勝ち残りを目指したい」と話している。

(山崎 豪敏=東洋経済オンライン)

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