山手線の車両は、いつ黄緑色になったのか 通勤電車は、今でも進化が続いている
関西地区の通勤電車は主に私鉄との競合が激しい京阪神間の輸送に重点を置いて車両開発が進められた。古くは京都-大阪間に、流線型の外観から「流電」と呼ばれたモハ52系急行電車を投入。これが「新快速」として発展し、現在は京阪神はもちろん、北陸方面から山陽方面まで250キロを越す長距離の新快速も運転されている。
京都-大阪間を急行として走ったモハ52系「流電」は、現在は名古屋市のリニア博物館に保存されている。国鉄電車に大きな影響を与えた電車で、その高速性能は後の特急電車などの技術の発展に寄与している。
「新快速」第一世代の113系、第二世代の153系電車は当時の急行用高性能電車。153系は国鉄の準急、急行電車としてもベストセラーの地位を築いていた。次いで登場したのは、新快速用として製造され「名車」といわれた117系電車で、現在もJR西日本の支線で運用されている。
この電車は2扉車で車内は転換式クロスシートと、まるで当時の特急電車の車内を思わせる設備を誇っていた。当時は京都-大阪間のL特急485系「雷鳥」よりも表定速度が速かったという逸話が残っている。新快速にはその後も221系、223系とその時代の新型車の投入が続き、現在の最新型は、2010年に登場した225系0番台。これが現在のJR西日本の「顔」となっているようだ。
「国鉄」が残る大阪環状線
東京の山手線にあたる大阪環状線は、山手線とは異なり、関空特急、大和路快速など他線からの乗り入れ電車が行きかう線になっている。
しかし、環状線本来の電車は近代化が遅れ、現在も103系、201系など国鉄電車が現役運転中で「鉄道マニア」の熱い視線を浴びている。
これらの電車は次第に新旧交代を迎え、2016年以降には環状線用新型電車323系が投入される予定で、その時点で国鉄電車は順次姿を消す運命にある。今では「旧型国電」とまで言われている電車だが、環状線のレトロ感覚の駅、設備と共に撮影は急いだ方がよさそうだ。今のうちに「撮り鉄」を楽しみたいところである。
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