サムスン電子の09年1~6月期は半導体、液晶など需要回復、全事業で黒字化達成

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韓国のサムスン電子が発表した今2009年4~6月期決算は、前09年1~3月期と比べ収益が大きく改善、営業利益では全事業で黒字化を達成した。

サムスン電子によると、売上高は32兆5100億ウォン(1ウォン=0.08円)、営業利益は2兆5200億ウォンとなった。前09年1~3月期と比べ、売上高では13%の増収、営業利益では4700億ウォンからの大幅な増益となった。

これは、半導体事業ではDRAM、NANDなどの価格が上昇したことに加え、製品・技術の差別化を図ったことで原価競争力が強まり、収益性も向上したことが大きい。さらに、液晶パネルも需要が堅調だったこと、また、携帯電話も中高機種を中心に成長したことが業績を押し上げた。

今2009年1~9月期予想は、ウォン高傾向やマーケティング費用の先行投資などが発生するものの、IT需要は前期比での改善を見込んでいる。

半導体は季節的要因による需要期にも入り、パソコン出荷量の拡大にノートパソコン向けDDR3メモリーを採用する企業も多く、サムスン電子の受注量も拡大する見通しだ。

また液晶パネルや携帯電話など他事業も堅調な見通しを掲げる。液晶パネルでは、IT向けには製品のラインアップ拡充とネットパソコンなど小型ノートパソコン向けのパネルの販売拡大、テレビも新製品など積極的な攻勢に出る計画だ。携帯電話も、今2009年どは2億台以上の販売予想を立てる。特にタッチフォンなど戦略製品の拡大を見込んでいる。

福田 恵介 東洋経済 解説部コラムニスト

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ふくだ けいすけ / Keisuke Fukuda

1968年長崎県生まれ。神戸市外国語大学外国語学部ロシア学科卒。毎日新聞記者を経て、1992年東洋経済新報社入社。1999年から1年間、韓国・延世大学留学。著書に『図解 金正日と北朝鮮問題』(東洋経済新報社)、訳書に『金正恩の「決断」を読み解く』(彩流社)、『朝鮮半島のいちばん長い日』『サムスン電子』『サムスンCEO』『李健煕(イ・ゴンヒ)―サムスンの孤独な帝王』『アン・チョルス 経営の原則』(すべて、東洋経済新報社)など。

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