ジュネーブ自動車ショーにVW不正問題のカゲ

消費者の嗜好とメーカーの対応がかみ合わず

ロイターがLMCオートモーティブを通じて集めたデータによると、BMW、メルセデス・ベンツ、VWアウディの独大手高級車メーカー3社は、電気自動車とハイブリッド車の販売では国際的な順位が12位、14位、22位にとどまり、トヨタ自動車やホンダ、レクサス、日産などに遅れを取っている。

今年のジュネーブ・モーターショーは、ダイムラーの新型「スマート」以外、純然たる電気自動車の目立った発表はない。ポルシェやアウディなどは2019年までに新型の高級電気自動車を開発する予定。

むしろ欧州メーカーが取り組みを強めているのは省エネだ。例えばポルシェの「ボクスター」の後継機種となる「718」ロードスターは4気筒エンジンを搭載し、オペルの「GT」のコンセプトカーもエンジンは3気筒となる。

消費者は燃料消費の多い大型車を志向

しかし消費者は燃料消費の多い大型車への志向を強めており、消費者の嗜好とメーカーの規制対応の間のずれが大きくなっている。

JATOのアナリストによると、欧州では昨年、スポーツタイプ多目的車(SUV)の販売がサブコンパクトカーやコンパクトカーの販売を初めて上回った。

今回のモーターショーでもアウディの「Q2」や「セアト・アテカ」など小型SUVがこうした流れにうまく乗りそうだ。

一方、排ガス規制強化に対応するための技術投資コストがかさむ大型車は世界的に需要が弱まり始めるとアナリストは懸念している。

バーンスタイン・リサーチのアナリストチームは「一時代の終わり」と題するリポートで、欧州の自動車産業の見通しは暗いと指摘した。「欧州市場は残念ながら利益を上げるという面で希望が持てない。生産能力が過剰で、構造的なコストが高く、あまりにも多くのメーカーがひしめき合って技術的に優れた高級車ばかりを供給している」とした。

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