通信業界は、信用力見通しは安定的も、景気低迷で中期的な成長余地が一段と狭まる懸念《スタンダード&プアーズの業界展望》


 3.9Gサービス導入に向けた対応は中期的な注目点だが・・・

中期的には、LTE(Long−term Evolution)方式による3.9世代(3.9G)サービス導入に向けた市場の活性化策と投資における各社の対応が注目点の一つになるとみている。

3.9Gは現在主流の第3世代(3G)携帯電話と比較して受信で30倍以上、送信で100倍以上の高速通信が可能となる。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル、イー・モバイルの既存携帯電話事業者4社による参入が決定している。

イー・モバイルの2010年9月を皮切りに、2012年までに順次開始される予定であり、2014年末ごろまでに大手3グループで各社2000億~5000億円規模の設備投資が計画されている。

ただし3GでW−CDMA方式を採用しているNTTドコモとソフトバンクモバイルでは、3.9Gへの移行にかかる設備投資は、新ネットワークへの全面的な移行が必要であった第2世代(2G)から3Gへの移行期と比べると負担は軽減される見通しである。

ただ、現時点で、2014年末ごろまでに3.9Gに移行するのは、契約数の2~3割程度にとどまる可能性が高いとスタンダード&プアーズはみており、市場成長の起爆剤と期待する段階ではまだないと考えている。むしろ、市場の成熟化か進むと同時に、景気の低迷により、通信大手各社の中期的な成長余地が一段と狭められる懸念が高まっているとみており、各社がどのような事業の方向性を打ち出していくのか注目していく。

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