共和トランプ氏、民主クリントン氏が勝利 アメリカ大統領選指名争いの第3戦
[ラスベガス/コロンビア(米サウスカロライナ州) 20日 ロイター] - 11月8日の米大統領選に向けた第3戦目となる候補者指名争いは20日、共和党予備選がサウスカロライナ州で、民主党党員集会がネバダ州でそれぞれ行われ、共和党は不動産王ドナルド・トランプ氏が、民主党はヒラリー・クリントン前国務長官が勝利した。
また、共和党の候補指名争いに参加していたジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事は、今回の予備選で上位3者に圧倒的な差をつけられ4位に終わったこと受け、選挙戦からの撤退を表明した。
トランプ氏とクリントン氏はそれぞれフロントランナーとしての足場を固めた。
共和党予備選は99%の集計で、トランプ氏の得票率が32.5%、マルコ・ルビオ上院議員が22.5%、テッド・クルーズ上院議員が22.3%となっている。
トランプ氏(69)は投票締め切り後1時間で勝利宣言。ニューハンプシャー州に続く勝利となる。来月1日に指名候補を選ぶ13州でも支持率首位となっており、指名獲得の公算が強まっている。
元共和候補マイク・ハッカビー氏のシニアアドバイザーを務めていたホーガン・ギドリー氏は「現時点で彼(トランプ氏)が脱落することは見込みづらい」と述べた。
一方、民主党党員集会は90%の集計で、クリントン氏の得票率が52.6%、バーニー・サンダース上院議員が47.4%となった。党員集会への参加者が多かったため、集計が遅れた。
クリントン氏の勝利は、サンダース氏の追い上げを懸念していた支持者を勇気づけており、27日に行われるサウスカロライナ州予備選に向けて弾みが付きそうだ。世論調査によると、同州では黒人からの支持を背景にクリントン氏が大差でリードしている。
クリントン氏はラスベガスで勝利宣言し、「われわれ(の勝利)を疑う声があったかもしれないが、われわれがお互いを疑うことは決してなかった」と強調した。
サンダース氏は来月1日の「スーパーチューズデー」に焦点を絞り、戦いを続けると宣言。7月の民主党全国大会で「われわれは米国史上最も大きな政治的番狂わせの1つを目にするだろう」とした上で、「われわれには勢いがある」と述べた。
サンダース氏はアイオワ州で僅差の2位となったほか、ニューハンプシャー州で圧勝。これら白人が圧倒的多数を占める州に加え、ネバダ州で黒人やヒスパニック(中南米系)の支持を取りつけることも狙っていた。
しかし、ネバダ州での調査によると、黒人票の22%しか取り込めず、クリントン氏の76%に大きな差をつけられた。黒人の人口比率が大きいサウスカロライナ州やその他南部諸州での指名候補選びを控え、暗雲が漂った格好だ。
ヒスパニック票をみると、サンダース氏は53%を獲得し、クリントン氏の45%を上回った。
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