今足りないのは「アイラブ上司」の精神だ! 必要なのは「正しい忠誠心」

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私がよく受ける相談の中にワンマン社長が許せないとか、上司についていけないというものがありまして、これは不思議だなといつも思っています。

社長でも上司でもなんであれ、そもそも、上に立つ人間というのは、自分より「なにかしら優れている」ところがあり、それがゆえに、自分の「上司」になっているのです。

上司が自分より優れているところはどこか、なくても探さねばなりません。

上司が上に立っているのには、必ず理由がある

私のバンカーの友人は、いつも自分の上司の愚痴ばかりいっています。
上司はヒステリックで、嫌味っぽく、そのくせ週末になると自分のプライベートの用事にも呼び出してくる始末…。じゃあなんでそんな人間が上に立っているのか聞いてみれば、

学歴も自分より高くて仕事ができるので、彼女が上司でも仕方がない

という結論にいつも落ち着いています。悔しいけれど、やっぱり上司のほうが自分よりも優れているのです。

そもそも、こんなふうに上司の文句が言えるのは、自分が上司の立場になった時の想像力がないからでしょう。

いつも自分の視点で仕事を見ているので、色々なことに不満を感じてしまうかもしれませんが、上司は上司で色々と苦労しているのです。

自分が上司の立場になった時を想像してみると、なぜ上司がそんな決定の仕方をしているのか、見えてくるかもしれません。

上司と自分の関係性では大丈夫な問題も、チームとして、組織としてみてみれば、大丈夫ではないかもしれません。

上司も馬鹿ではありません。

狭い視野で物事を見ているわけでなく、さまざまな利害関係も見ています。まさに中間管理職の板挟みのつらさを味わっているわけです。

次ページ自分の主義主張を通すよりも…
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