昼食難民の救世主、移動販売車「ネオ屋台村」のオキテ

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昼食難民の救世主、移動販売車「ネオ屋台村」のオキテ

ロティサリーマシン(回転肉焼き機)を車内に備えたローストチキン専門店。温かいフォーやカレーを提供するベトナム料理店。その場で新鮮食材を盛りつけるタコライス店……。

東京・大手町のサンケイビル前広場。平日の昼間、7台余りの移動販売車が集まり、営業を始める。この移動販売車の集団は、ワークストア・トウキョウドゥがプロデュースする「ネオ屋台村」。毎日ランチタイム限定で、オフィスビルなどに出店する、移動販売車の“村”である。屋台といっても、料理は本格的。それでいて1食の価格はどの店も500~700円程度に抑える。

東京・大手町のようなオフィス街は、ビジネスパーソンの数に比べて飲食店が少なく、昼食時になると、満足なランチになかなかありつけない「昼食難民」であふれる。「早く買えて、安くておいしい」ネオ屋台村は、そんな彼らの救世主となった。

現在は、ほかに東京国際フォーラムや日比谷パティオなど首都圏16カ所で展開。屋台村事業の売り上げは毎年伸びていて、昨年は屋台村全体で約5億円に上った。

同社は、もともと個人営業の移動販売から始まり、現在は、主にコンサートやスポーツイベントなどに、自前の移動販売車を派遣している。

ネオ屋台村を考案したきっかけは、サンケイビル前広場で夜に催されたイベントに出店したこと。「昼に、この広場で移動販売店を出せば、昼食難民に喜ばれるのでは?」。この提案にサンケイビルも快諾し試験的に開始。好評を得たことから、他のビルからも出店要請が来始めた。

サンケイビルのネオ屋台村は、今年で6年目を迎えるが、客足は衰えない。その要因の一つは、毎日、出店している店が異なることだろう。ネオ屋台村では、どの村でも、曜日ごとに店をガラリと入れ替えている。それが可能なのも、自前で出店するのではなく、外部の移動販売店を活用したからだ。出店場所の特性に合わせて、各地の出店者を決め、スケジュールを振り分けている。

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