初瀬様、何か大きな災害や事故に遭った被害者は決まって、「普段の平凡な幸せが一番だということに気づかされた」と、口をそろえられます。このようになくさないと気づかない大切なものは、世に多いものです。しかしなくす前からそれらを持たない、たとえば平穏な家庭にある平凡な幸せを知らない夫婦も、同じ意味で不幸です。
先の私の3人の友人の例ですが、結婚生活がもうどうなっても良いと思って、言いたいことを全部ぶち明けたそうです。自分がいかに我慢してきたか、これ以上は耐えるつもりがないことなどを、ある友はオンオンと泣きながら。
意外でしたがその時から、夫たちの態度が激変しています。まずお料理のことで文句を言わなくなった、そして不機嫌な顔で帰宅しないよう努力するようになった、妻の大切な人たちの悪口を言わなくなったなど。
お一人はその場ではさらに激昂したり無視されることが続き、収拾がつかなかったそうですが、そして今もときどきイエローカードの時もあるそうですが、その後の家庭の雰囲気はガラリと変わったそうです。まさに雨降って地固まるでしょうか。何よりも夫婦ゲンカができるようになっただけでも、風通しがよくなったそうですよ。
「人生の大切なもの」をなくす前にすべきこと
多くは時が解決し、暴君も年齢と共に性格が丸くなる人は多いものです。しかし人生は、ゴール良ければすべて良しというものではありません。そのプロセスこそが、掛け替えのない人生そのものです。
ご夫君の性格にもよりますし、すべて私の友人たちのように、体当たりすれば道は開けるとは申しませんが、一度は「表向き」従順な家僕か離婚以外の「積極的な人生のプロセス」も、選択肢に入れるべきです。
彼は大切なお子様の父親でもあります。彼にも失う前に気づく大切なものがあることに、賭けてみる価値はあります。離婚を考える前に、まずあなたの思いの丈をぶつけてみましょう。
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