浮気した側からの「卒論提出」は原則ムリだ

認められたケースでは、何がポイントに?

不倫をしていたパートナーから、離婚してほしいと言われたら?(写真 : wavebreakmedia / PIXTA)

夫(妻)の不倫が発覚したら、どうしますか? 離婚へと突き進む人もいますが、「許したわけではないけれど、やり直すことにした」という人もいます。でも、配偶者が単なる浮気ではなく、「本気の恋」になっていた場合、相手から「離婚してほしい」と言われてしまうことも……。

「会社の同僚と不倫中」という男性が、ネット上に「不倫相手への愛情は日増しにつのるばかり。妻子を捨てて不倫相手と再婚したい」と投稿していました。

何とも身勝手な話ですが、「不倫をした側」からの離婚請求は認められるのでしょうか。須見健矢弁護士に、詳細な解説をしていただきました。

不倫をした側からの離婚請求、認められますか?

当記事は弁護士ドットコムニュース(運営:弁護士ドットコム)の提供記事です

A.「有責配偶者」からの離婚請求は原則として認められない

不貞をなど行い、婚姻関係を破綻させた側(有責配偶者といいます)が、自ら離婚を請求することは、信義誠実の原則に反し、権利の濫用にあたります。原則として有責配偶者からの離婚請求は認められません。質問のケースはまさに身勝手な話で、裁判をしても離婚は認められないでしょう。

しかし、過去には有責配偶者からの離婚請求を認めた判例もあります。昭和62年9月2日の最高裁判決は、それまでの有責配偶者からの離婚請求を認めないという原則を変更し、次のような状況にあれば認めると示したのです。

(1)年齢及び同居期間と対比して相当の長期間夫婦が別居している

(2)夫婦間に未成熟子がいない

(3)相手方が、離婚によって精神的・社会的・経済的に過酷な状況におかれるなど、離婚請求を認めることが著しく社会正義に反すると言えるような特段の事情がない

次ページ別居期間が長ければいい…わけでもない!
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