サイバー藤田社長「海外進出はそう甘くない」 次は何が来るのか、ネット業界の展望は?
――ベンチャー企業をめぐる投資環境について、15年春には「バブルになっている」と指摘していた。
あれでだいぶ市場を冷やしたところがある。ただ、これだけ事業のチャンスが少ない時期にしては、多くのベンチャー企業の時価総額が高いままだ。市場のポテンシャルが1000億円しかないのに、おカネは数千億円あるというイメージだ。ベンチャーキャピタルの資金が過剰に流れ込み、一部の人気ベンチャーに投資が集中している感じがある。
起業のチャンスはまた訪れる
――現在の起業環境をどう見ているのか?
新規事業の種がきわめて少なくて、かなり厳しい時期だ。過去にはすごくいいときもあって、スマートフォンが出てきた頃、そこらへんの大学生がアプリを作っただけで、すぐに投資をしてもらえた。そうしたことをきっかけに会社が大きくなるケースもあった。
さらにその前は、ソーシャルゲームや、ガラケーのiモード向けアプリだったりと、起業しやすい時期があった。今やゲームは、とてもじゃないけれど新規参入ができないような状況だ。タイトルのヒット率が下がり、1本あたりの予算や制作期間は大型化している。
――そうした状態は変わっていくと考えているか。
絶対に変わる。僕のこれまでの経験から言うと、何年かに一度、新しい技術が開発されたり、スマホのように新しいものが出てきた時に、ちょっとしたチャンスが来る。だから、これからは大資本でないと起業ができないということではない。
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