中国にやってくる北朝鮮労働者、高学歴で学習効率も高い アジア特報
『鳳凰週刊』によると、北朝鮮労働者は給与の全額を受け取るわけではない。北朝鮮労働者は政府機関によって集団で派遣されるが、給与のうち60%が派遣組織に渡り、40%が中国企業から北朝鮮労働者に支給されるという。
高学歴者を低コストで雇え管理もしやすい北朝鮮労働者は、現地企業に歓迎されているが、北朝鮮労働者の雇用は決して容易ではない。
遼寧省丹東市の労働部門の関係者によると、北朝鮮労働者の雇用手続きは煩雑ではないものの、その条件は比較的「厳しい」という。「丹東市では、今年3月~6月末に6社が申請したが許可されたのは1社だけ」。しかも北朝鮮労働者はすべての産業に対して開放されているわけではなく、服装加工、食品加工、ソフトウエアの3業界に限定されているという。一定規模の資本金もいる。ただし資本金が多ければ許可されるわけでもないという。北朝鮮労働者は全従業員の20%までと決まっている。食事や宿舎、身の安全などは中国企業と北朝鮮側の引率者との相談で決められる。
中国政府の国家観光局のウェブサイトによると、今年1~3月の北朝鮮から中国への入国者は計4万0200人で、そのうちサービス業従事者が1万9300人と、全体の半分近くを占めた。
北朝鮮労働者の人数や給与などについて記者が中国外交部(外務省)に電話で尋ねたところ、「今のところ回答できるような情報はない」とのことだった。先頃、北朝鮮大使館の関係者がメディアに語ったところでは、中国への大規模労働者派遣について、北朝鮮大使館は何も情報を得ていないという。
(中国『中国経済周刊』7月23日号 孫維晨 記者 =週刊東洋経済2012年9月1日号)
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