リクルート社長「株式上場で世界一を狙う」 峰岸真澄・リクルート社長
--情報誌からネットへの移行が進んでいます。
インターネットの変遷を見ると、初めはヤフーなどのポータル(玄関)サイトが主導権を握りました。利用者はまず、ポータルを訪れて情報を選んでいたのですが、その後、検索エンジンのグーグルの時代が到来します。検索に引っ掛かるためにホームページやブログが一斉に増え、やがてポータルが素通りされるようになりました。
グーグルが世界を制覇するのではないかと言われる中、今度はフェイスブックやツイッターといった、SNS(交流サイト)が台頭してきました。こうした一連の流れを考えると、いずれフェイスブックを凌駕するものが現れるはずです。
ネットの集客は自前ではやらない
私たちも“ポータル戦争”が繰り広げられていた1999年に、「ISIZE(イサイズ)」で参入しましたが、結果としてそこで勝負をせずに正解だったと思っています。
リクルートの使命は、どれだけ人を集めるかではなく、生活者、消費者と企業を結び付ける、「マッチングプレーヤー」としての役割を担うことです。よい就職ができた、よい人材を獲得できたと、双方に満足いただけるサービスをいかに提供していくかに重点を置いています。
したがって、集客の仕組みは自前で持つ必要はありません。ヤフーやグーグルなどに広告費を払い、そこから私たちのサイトに来てもらえばいいのです。実際、両社にとって、リクルートは日本でトップクラスの広告主です。
--IT化へはどのように対応していきますか。
海外展開とともにIT化は今後の大きな課題として認識しています。特に、スマートフォン、ビッグデータ、クラウドにどう対応していくかが重要になると考えています。法人顧客には本業に集中していただきたい。そのために、私たちがIT化でお手伝いをし、顧客の業務プロセスを軽減していく。