パイオニア新型カーナビの実力

業界に革命を起こせるか

パイオニア拡張現実ヘッドアップディスプレー・カーナビの実力、業界に革命を起こせるか

自動車の前方視野に直接情報を映し出すヘッドアップディスプレー(HUD)。HUDを使ったカーナビは、通常のカーナビのように運転中に視線を前方から大きくそらす必要がないため、見やすく、安全性も高いと言われる。欧州車を中心に普及し始めているが、高級ブランドの上位車種が純正品(組み込み品)として採用しているのみ。一般のドライバーが利用するにはまだまだ敷居が高い。

そんな高嶺の花のHUDが、一般ドライバーでも使えるようになると、注目を集めているのが、パイオニアが7月下旬に発売する予定の「AR HUDユニット」だ。これは、同社のハイエンドクラスのカーナビ「カロッツェリア サイバーナビ」シリーズ(AVIC−VH99HUD、AVIC−ZH99HUD)に付属するHUD用の装置。市販品として後付けでHUDを実現できる。5月上旬のプレス発表以来、メディアでも大々的に取り上げられ、同社のカーナビ新製品としてはこれまでにない反響を呼んでいるという。

上空に浮かぶ「線」に沿って運転

HUDユニットは、運転席のサンバイザー(日除け)を取り外し、その取り付け部を利用して装備するようになっている。そのため、正面の上方、サンバイザーを降ろしたあたりに透明のスクリーンが据え付けられる格好になる。このスクリーンにカーナビの情報が投影される。

実際に、川崎の市街地を運転してみたところ、なかなか調子はいい。最初、通常は何もない位置にHUDがあるため、つい、通常の位置にある本体のディスプレーを見てしまうことがあったが、すぐに慣れる。

表示モードで、ドライバーモードを選択すると、前方の実際に見ている風景にルート案内のラインや旋回方向の指示表示が重ねられるように表示される(つまりこれがAR=拡張現実)。交差点等で停止するとその交差点の名称や、3つ先の交差点名称が表示される。

ドライバーモードで走行時は、ちょうど自分がこれから走るべき道路の上空にガイドラインが垂らしてある感じで、最初はやや不思議な感覚だ。音声案内は通常のカーナビと同様なので、案内音声を聞きながら、視野の上のほうに見える線(の下)に沿って運転していけばいいわけだ。

特異な形をした交差点や、細い路地が複雑に入り組むような場所では、ガイドラインと実際の風景の重なり具合がわかりにくいこともあるが、何といってもチラチラ脇のディスプレーに視線を外す必要がないのは楽だ。

 

 

■サンバイザー部に取り付けた透明スクリーンに情報が映る。ドライバーモード。実際はもう少し下から斜め上に見上げたような状態になる。写真はパイオニア提供。

 


■交差点で停止すると交差点名が表示される

 

 

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