「ボーカロイドの叔父」と虹原ぺぺろん氏が東京工芸大で特別対談、ヤマハがボカロ事業の裾野拡大に本腰

カラオケでのボーカロイドブームについて、大島氏は、「若い女性にとって、好きな歌をカラオケで歌うのはごく自然な流れ。歌ったり踊ったり、自分でやりたいことをやっている」と話す。

ヤマハ自身の事業拡大にも本腰

こうした世間的な盛り上がりにもかかわらず、ヤマハにおけるボーカロイド関連の事業規模は現状で、クリエイター向けの編集ソフト販売やライセンス料、あるいはアプリ販売、子会社と連携したCD、書籍などを含めて年商数億円程度と見られる。そこで、ヤマハは長期的な市場拡大を目指し、他社との協業も含めて、ボーカロイドの裾野拡大に照準を合わせている。

東京工芸大でのボカロ特別講座やボカロ・コンテストにも、ヤマハのスタッフが協力。同大学のほか、日本電子専門学校でもボーカロイドに関する講義を行った。大学や専門学校に限らず、ボーカロイドにかかわる講座開講の協力には今後も取り組んでいくという。

また、ライセンス供与先の企業が初音ミクなどシンボルキャラクター付き歌声ライブラリの成功で存在感を高めていることを受け、ヤマハも独自の歌声ライブラリに本格参入。昨年12月に「兎眠りおん(とね・りおん)」を発売したほか、今年4月には、キャラクター名と歌声の主を一般公募して開発した「蒼姫ラピス(あおき・らぴす)」(下画像)を発売するなどしている。

ライセンス先やクリエーター向けが中心のビジネスから、どこまで一般ユーザーを巻き込めるビジネスに展開できるかが、今後、ヤマハのボーカロイド事業展開のカギを握りそうだ。


(大滝俊一 =東洋経済オンライン)

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