夏野さん、ドコモは「自動車通信」で儲かる? 「貸しキッチン」ビジネスに可能性はあるか

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夏野さんが考える、ドコモが活路を見いだすべき道とは?(撮影:尾形文繁)
人生相談に恋愛相談、ビジネスの相談などなど、読者さんからいただいた質問の中から、毎回いくつかに夏野剛氏が回答。週刊『夏野総研』のメールマガジン(有料)を定期購読すると、質問を投稿することができます!

 

Q1 自動運転関連の通信需要は、ドコモの新たな収入源になる?

NTTドコモ内定者です。

現在携帯料金の引き下げが話題になっていますが、今までなぜ下がらなかったかという理由は個人的には(1)競争が存在しなかった(2)ほかに目立った収益源がなかったために、通信トラフィック収入に依存せざるを得なかったという2点があると思います。

私個人としては、(2)の部分として、自動車に通信モジュールを設置することにより自動車間の通信トラフィック収入を得る。自動運転関連の通信インフラの部分が新たなドコモの収入源になると考えているのですが、夏野さんは今後ドコモが目指すべき道はどこにあるとお考えですか。

夏野さんの見解は?

当記事は週刊『夏野総研』とのコラボレーションでお送りしています

A1 通信事業の周辺領域に拡大するしか、ドコモに道はない

「自動車通信」の世界は必ずしも高速通信が必要ないので、自動車のトラフィック収入は収入増にはなっても利益増にはなりにくいと思います。

さらにMVNOがデータ通信の提供も行っています。彼らは利益率ギリギリの料金設定をしているので、ドコモが彼らに対抗すると料金は安く設定せざるを得ず、結局のところ利益はほとんど出ないと思います。

今後ドコモが目指す道は通信事業の周辺領域に、マーケティング上親和性の高い事業を拡大していくこと以外にはありません。

が、今の経営陣では思い切った事業展開は難しいでしょうね。経験もやる気も、そして何より覚悟がないですから。

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