Jフロントがパルコを子会社化。「脱・百貨店」推進の原動力とできるかが今後の焦点

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 今年2月には、パルコの筆頭株主だった森トラストから持ち分約33%すべてを譲り受け、パルコを持分法適用会社化。東京圏の店舗、若年層中心の顧客基盤に加え、ブランド発掘能力など、大丸松坂屋百貨店の弱い部分を補完する存在として、パートナーに引き入れていた。今回の子会社化は、その戦略の延長線上にあるものだ。

5日に開かれた会見の席で、Jフロントの奥田会長は、「新しいテナントを見つけてくる力、売り場を編集しコンセプトを付加する力など、パルコの感性は非常に斬新で優れている」とそのポテンシャルを高く評価。傘下の大丸松坂屋百貨店を改革していくうえで、シナジーを発揮できると強調した。現場レベルの若い人材の人事交流なども行い、パルコの優れた部分を吸収していく予定だ。

両社の具体的な連携はまだこれからだが、建て替えが予定されている松坂屋上野店の南館の一部にパルコを入れ、若年層を取り込むことなどを検討しているという。

業界の異端児であるJフロントが掲げている「脱・百貨店」の戦略の成否を占う、重要な買収となる。

(桑原 幸作 撮影:梅谷秀司 =東洋経済オンライン)

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