ふるさと納税、やってみる価値は十分ある 住民税の寄付金税額控除計算は面倒だが

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[11月19日(木)] 午前3時、日経225先物は、130円高の1万9820円、NYダウは、247ドル高の1万7732ドルと大幅高。FOMC議事要旨を好感。東芝担当の監査法人(新日本監査法人)を処分へと報道。公認会計士法に基づく業務改善命令の処分だそうだが、新日本監査法人は4大監査法人の1つで、東芝から監査報酬を毎年約10億円ももらっているから監査が甘くなってしまうのかな。個人投資家としては、監査報酬に見合うようないい仕事をきっちりして欲しい。10月の貿易収支、1115億円の黒字で、黒字は7カ月ぶり。12時30分、日銀、金融政策の現状維持を決定。日経平均は、210円高の1万9859円と3日続伸。

[11月20日(金)] 日経平均は、20円高の1万9879円と4日続伸。

[11月21日(土)] 午前3時、日経225先物は30円高の1万9920円、NYダウは91ドル高の1万7823ドルと2週間ぶり高値。この2週間、売買はなかったが意外と堅調な株式市場、日経平均2万円回復も目前となってきた。

ふるさと納税のお礼はより取り見取り

ところで、読者の皆さんは「ふるさと納税」していますか?今年はやってみようと調べて計算してみました。ふるさと納税の魅力は、地方自治体に寄附をすることにより、寄附をした地方自治体からお礼の品物(寄附金額の2割~5割程度)が送られてくること。

仕組みを解説すると、寄附をすると寄附金控除が受けられ、所得税は所得控除で安くなり、住民税は税額控除で寄附をした翌年支払う住民税額が安くなる。限度額までなら、寄附をした金額から2000円を引いた分が、所得税と住民税の減税合計額となり、実質自己負担2000円でお礼の品々がもらえるのだ。限度額は各自で計算するのだが、「ふるさと納税限度額」とネットで検索すると早見表やシュミュレーションができる。給与所得者で昨年と所得や家族構成などあまり変わらない人は、昨年の源泉徴収票があれば比較的簡単に計算できる。私の場合は、株式譲渡所得が毎年大きく変化するため住民税の寄附金税額控除計算が複雑で、役所の住民税課に行って計算していただいた。

実際、ネットでふるさと納税の各サイトを見てみると、お礼の品々がたくさん出ているので、ネットショッピングをするかのような感覚になる。クレジット決済ができる自治体や、銀行振込を選択しても振込手数料が無料だったりする。お米のお礼も多く、1万円の寄付でコシヒカリ15キロ送ってくれる自治体もあり、家で食べる1年分のお米をすべてふるさと納税のお礼で賄うことも十分可能だ。すでに実践している人も多いのではないか?

早速、そろそろ年の瀬も近いということで、切り餅セットを申し込んだ。商品によっては、申し込み締切日が過ぎている例もあるが、まだまだ間に合う。全国の自治体が数々の商品を出しているので、商品がありすぎてどれにしようか迷ってしまう。寄附金控除を受けるには確定申告をする必要があるが、給与所得者で5カ所までなら「ふるさと納税ワンストップ特例制度」を使って寄附金控除ができるよう。よくわからない、忙しくてやってられないという方も多いと思うが、所得が多い人ほど限度額が多くなるので、やってみる価値は十分ある。

内田 衛 カリスマ投資家

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うちだ まもる / Mamoru Uchida

個人投資家。高校時代から株の取引を開始。平成バブル崩壊で多額の借金を背負うが、自力で全額返済して大復活。大学卒業後、大手生保勤務後、フリーに。FP資格を持つ。現在の運用資金は3億円以上。株式投資では中長期、低位株投資が基本。株式のほかに、株の利益で収益不動産投資も行う。2007年8月からは『オール投資』(現在休刊)で5年以上にわたり投資日記を連載、大人気を博す。

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