「構成に違和感」「制度に沿った当然の対応」との公開質問に「おわびして訂正」…バンキシャ"誘導構成"謝罪は何がマズかったか

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1つ目の要因は、まさに「質の低下」だ。ただ、一言で“質”と言っても、その基準をどこに置くかによって判断は異なる。バンキシャの場合は「取材力」であり、MBSは「想像力」において、放送に足りうる質に達していなかった。

どちらも解決策は異なり、ひとまとめに評価するのは難しい。また、制作側の力不足のみならず、視聴者からの抗議や、政治権力の介入を恐れて、あえて力を抑制せざるを得ないという「外圧による質の低下」も否定できない。

視聴者の「監視意識の強化」

抗議が増えた背景として、2点目の「監視意識の強化」がある。ここ数年の“オールドメディア”批判から、「テレビは偏向報道している」という前提のもと、粗を探すような視聴態度になっている人は少なくない。

見つかった粗は、SNSで批判的な文脈で投稿される。そして、同じように「テレビは真実を伝えない」と考える人々により、瞬時に拡散されて燃え上がる。その発火スピードは、日に日に速まっている。

そうした状況に拍車をかけるのが、3つ目の要因である「絶対的存在」への厚い信頼だ。最近のSNSを眺めていると、高市早苗首相という“新しい日本のリーダー”を、少しでもイジることは許されないという支持者感情が、リベラル嫌悪とひも付いた結果、攻撃的な方向へ発展しているように見受けられる。

TBSテレビの開票特番における、「爆笑問題」太田光さんへのバッシングも、その流れにあるだろう。太田さんは生中継で、公約が実現しなかった場合の責任の所在について問うたところ、高市首相は「なんかイジワルやなぁ」と返答した。これに対して、「太田は無礼だ」といった声が、SNS上で多く上がったのだ。

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