一方で、藤田文武共同代表は「(各種調査で)自民が大勝すると言われているが、私たちは歓迎している。自民党の中は高市さんが新しい政策を打ち出しても、党の中でも半分は敵。議員定数削減も、ありとあらゆる議員が反対した。できない理由を作り出す天才がいっぱいいる。それを高市さんは突破しようとしているし、それを一番推し支えているのは維新だ」と自民圧勝を前向きに受け止め、維新の改革を進めるチャンスとの見方を示す。
ただ、「自民単独過半数」予測をめぐる維新内の反応は複雑だ。同党創業者の橋下徹元大阪市長、松井一郎元大阪府知事や有力ベテラン議員らは「そもそも維新の求める先鋭的な改革には自民党議員の大多数が反対している。自民党の単独過半数回復となれば、高市首相の維新重視の考えも変わるはずだ」と口をそろえる。
そもそも、高市政権での自民党内の最高実力者とされる麻生太郎副総裁は「維新より国民民主党との連携が必要」と公言。国民民主党の玉木雄一郎代表らと水面下での接触を重ねてきた。
その背景には「維新は本質的に『大阪の地域政党』で、全国に根を張る国政政党にはなれない。その点で、国民民主党は政策的にも自民党との共通点が多く、連携できれば参院でも多数を制することが可能」(麻生派幹部)との判断があるからだ。
今回の衆院選での各党の議席獲得予測を見ても、「維新の議席は公示前勢力を下回る公算が大きい」(有力選挙アナリスト)との見方が多数派となっている。
もちろん、昨年10月の高市政権発足時に突然、維新が連立与党入りしたのは「高市首相と吉村代表の強い信頼関係構築が唯一最大の要因」(吉村氏側近)だが、「選挙公示前の党首討論などで高市首相は国民民主党の玉木代表にラブコールを送っており、吉村氏との信頼関係がいつまで続くかは不透明」(官邸筋)との見方が広がる。
揺らぐ維新・吉村体制の足元
そうした中、維新の存在そのものが厳しく問われているのが、今回の冒頭解散に合わせる形で吉村氏が仕掛けた「出直し大阪ダブル選」だ。
大阪府知事選が1月22日、大阪市長選が同月25日にそれぞれ告示され、投開票日は衆院選と同じ2月8日。出直し選に立候補した吉村氏と横山英幸前市長(日本維新の会副代表)は、維新が掲げる「大阪都構想」への再挑戦の信を問うとしているが、主要政党が対立候補の擁立を見送ったことで、再選されても実際に「都構想」が進むかは不透明だ。


















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