授業は活発でもテストの成績が上がらない…学校現場の「学び方の指導」が表面的になっている? 本当に学力がつく「3つの方略」と指導の設計図
そしてその先にあるゴールは、子どもたちが「似ている公式があったけど、どうつながってるんだろう?」「隣の子に説明できるくらい理解できているかな」などと、学習対象に合わせて頭の使い分けができるようになることです。
「学び方を学ぶ」とき、私たちはつい授業の「形態」に原因を求めがちです。「一斉授業だから受け身」「自由進度学習にすれば主体性が育つ」といった、不毛な議論になりがちです。
しかし、一斉授業であっても、子どもの頭がフル回転している授業はありますし、逆に形式だけの自由進度学習では、作業止まりのこともあります。
問うべきは、授業のスタイルではなく、「誰がどのような学習方略を選んでいるか」です。例えば、ノート指導で「ここは図に描いて整理しよう」と先生が言ったとします。子どもたちは全員、言われた通りに図を描きます。一見、いい学習活動に見えますが、ここに落とし穴があります。
このとき、図を描くという方略を選んだのは誰でしょうか。 先生です。子どもたちは、先生が選んだ方法を使わされているに過ぎません。
本当に育てたいのは、目の前の課題に対して、
「この問題は複雑だから、図に描いたほうがよさそうだ(体制化方略)」
「今日学習したこととこれまでの学びを結びつけよう。何か共通点があるのではないか(精緻化方略)」
「自信がないから、一度教科書を隠してテストしてみよう(モニタリング方略)」
これらを子ども自らが選択し、実行する姿です。
「子どもが失敗から学ぶ機会」を奪っていないか?
もちろん最初から子どもたちに任せることはできません。ただ、先生が「図を描きなさい」と言い続けている限り、子どもはいつまでたっても「図を描けばいいかどうか」を自分で判断できるようにはなりません。
とはいえ、子どもに任せれば、当然失敗も起きます。「書いて覚えようとしたけど、全然覚えられなかった」「図にするより、言葉でまとめたほうが早かった」というように。しかし、この「方略実行の失敗」「方略選びの失敗」こそが、最高の学びです。


















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